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Webサイトの脆弱性とは?リスクへの対策とチェックポイントを紹介

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2024.08.21

Updated:2025.05.15

Webサイトに脆弱性があると、そこを攻撃されて情報漏洩などが発生しかねません。本記事では、代表的な脆弱性と主な対策を紹介します。見つかった脆弱性にすぐ対処することで、安全なWebサイトを運用できます。

安全に利用できるWebサイトを制作・運用するうえで意識しなければならないことが、脆弱性への対策です。しかし、一言で脆弱性といってもさまざまなものがあるため、具体的な脅威を知って適切に対処することが求められます。

そこでこの記事では、代表的なWebサイトの脆弱性とセキュリティレベルを高めるためにできる対処法、放置した場合のリスクなどを紹介します。

不正アクセスやマルウェア感染などによる情報漏洩やシステムダウンを防ぐためにも、この機会に一通りチェックしておきましょう。

Webサイトの脆弱性とは何を指す?

Webサイトの脆弱性とは何を指す?

Webサイトの脆弱性を一言で紹介すると、「設計の不備やプログラムの欠陥によって生じるセキュリティホールの総称」です。すなわち、放置するとマルウェアに感染したり不正アクセスの引き金になったりしかねない危険なポイントといえます。

Webサイトの制作・運用に使用しているソフトウェアに脆弱性が見つかると、通常はソフトウェアの提供元が対策アップデートを提供します。そのため、できるだけ早く配信されたアップデートを適用することで、脆弱性を解消してサイバー攻撃のリスクを軽減できるでしょう。

Webサイトの脆弱性を突いた主なサイバー攻撃の手法

一言でサイバー攻撃といっても、その手法はさまざまです。ここでは、代表的な攻撃手法として以下の5つを紹介します。

Webサイトの脆弱性を突いた主なサイバー攻撃の手法

それぞれの脅威について、攻撃手法と想定される被害、効果的な対策をチェックしていきましょう。

SQLインジェクション:データベースの不正操作

SQLインジェクション:データベースの不正操作

データベースを不正に操作し、情報を窃取する攻撃のひとつにSQLインジェクションがあります。

SQLはデータベース言語や構造化問い合わせ言語と呼ばれ、必要なデータを取り出したり更新したりする際などに用いられます。SQLインジェクションはWebサイト内に設置されている入力フォームからSQLコードを送信し、データベースから情報を取得する攻撃手法です。

データベースに脆弱性があり、送信されたSQLコードによってデータベース内の情報がすべて摂取されるケースもあります。また、データベースを削除されたり、Webサイトの内容を不正に変更されたりすることもあり、大きな被害をもたらしかねません。

SQLインジェクションへの対策では、データベースのセキュリティ強化が求められます。Webサイトの脆弱性に対してまとめて対策できるWAFを使用すると、スピーディに対処可能です。

OSコマンドインジェクション:OSの不正操作

OSコマンドインジェクション:OSの不正操作

OSコマンドを含む文字列をWebサイトに送信し、OSコマンドを実行させるサイバー攻撃手法が、OSコマンドインジェクションです。OSコマンドとは、コンピューターのオペレーティングシステム(OS)に対して「〇〇をして」と指示を出すための命令のことです。

サーバーに送信されたOSコマンドが実行されることで、保存されているファイルが改ざんされたりウイルスがインストールされたりします

また、そのサーバーを介してつながっている別のシステムが攻撃を受け、情報を盗まれるケースもあるため注意が必要です。情報漏洩や長時間のシステムダウンにもつながりかねません。

対策はSQLインジェクションのときと同様に、コマンドに使用される記号(&や<など)を別の文字に変更するエスケープ処理や、総合的なセキュリティ強化に有効なシステム(WAF)の導入が効果的です。

XSS:HTMLスクリプトの不正送信

XSS:HTMLスクリプトの不正送信

Webサイトのマークアップに使用するHTMLの中に不正な方法でスクリプトを記述し、ユーザーから送信された情報を窃取する攻撃手法がXSS(クロスサイトスクリプティング)です。

サイト内に不正なスクリプトが記述されていると、ユーザーが入力フォームや問い合わせフォームなどを介して情報を送信するときに実行され、入力したデータやCookieなどが第三者に送信されます

不正スクリプトが埋め込まれたサイトにアクセスしたユーザーを別のサイトに誘導し、そこで情報を窃取したりマルウェアに感染させたりするケースもあります。

XSSへの対処としては、ユーザーから送信された文字列にスクリプトが含まれていても、そのまま実行されないようにするエスケープ処理が有効です。

HTTPヘッダインジェクション:レスポンスヘッダに不正データを追加

HTTPヘッダインジェクション:レスポンスヘッダに不正データを追加

レスポンスヘッダを改ざんし、不正なコンテンツを埋め込んだりCookieの情報を操作したりする攻撃手法を、HTTPヘッダインジェクションと呼びます。

レスポンスヘッダはWebブラウザとサーバーが通信するときに必要な情報を格納した部分です。具体的には、ブラウザの種類やバージョンに関する情報や認証に関する情報、返してほしいレスポンスの形式などが含まれます。

HTTPヘッダインジェクションによって不正データが追加されていると、アクセスしたユーザーからIDやパスワードを窃取してWebサイトにアクセスされます。その結果、情報漏洩や不正送金などが発生するケースもあるため、注意が必要です。

対策としては、HTTPヘッダインジェクションにつながりかねない脆弱性への対処が完了している言語や、フレームワークを使うのが有効です。

ディレクトリトラバーサル:相対パスを不正利用してファイルにアクセス

ディレクトリトラバーサル:相対パスを不正利用してファイルにアクセス

本来は外部からアクセスできないディレクトリに不正にアクセスし、内部のファイルを操作する攻撃手法をディレクトリトラバーサルと呼びます。現在位置から対象のファイルまでの経路を示すパスにある脆弱性を突いた攻撃手法です。

外部からアクセスすることを想定していない設定ファイルや機密情報を格納したファイルにアクセスされれば、重要な情報が漏洩します。

ディレクトリトラバーサルへの対処としては、不正なアクセスを検知するシステムであるIDSを導入するとよいでしょう。そもそも侵入されることを防ぐ「IPS」の導入も効果的です。

Webサイトの脆弱性を放置すると起こりうる危険の例

Webサイトを制作・運用しているうちに、脆弱性が発見されたり新たな攻撃手法が編み出されたりするのはよくあることです。

そのため、脆弱性が見つかったときは速やかに対処する必要があります。もし、きちんと対処しないと以下のようなトラブルにつながりかねません。

それぞれどのような被害が想定されるのか、事例を挙げつつ紹介します。

参考: ウェブサイト運営者のための脆弱性対応ガイド

不正アクセスによる情報漏洩

不正アクセスによる情報漏洩

サイバー攻撃を受けた際によくある被害のひとつが、不正アクセスによる情報漏洩です。脆弱性を放置したことで認証システムを突破されたり、不正な手段で認証情報を窃取されたりすることで不正アクセスを受けます。

過去にはECサイトが不正アクセスを受け、クレジットカード情報を含む400件以上の個人情報が流出した事件も発生しました。被害額は1億円を超えていて、大きな影響を受けたといえるでしょう。

情報漏洩は社会的信用を失うことにもつながるため、きちんと対処することが重要です。

サプライチェーン攻撃による甚大な被害

サプライチェーン攻撃による甚大な被害

サプライチェーン攻撃によって、より多くのシステムに被害が広がるケースもあります。サプライチェーン攻撃とは、当初攻撃を受けたシステムを経由して別のシステムを攻撃する手法です。

取引先や子会社をはじめとした関連企業のシステムが狙われるケースも多く、大きな被害をもたらします。

子会社のシステムがサイバー攻撃を受け、そこからグループ全体に被害が拡大した結果、グループ全体の純利益が大きく低下した例もあります。

VPNをはじめとしたセキュリティが高い接続方法を使用していても、関連企業のシステムから侵入されるケースがあるため注意が必要です。

ランサムウェア感染によるシステム停止

ランサムウェア感染によるシステム停止

システムがランサムウェアに感染し、データが暗号化されてシステム全体が停止する被害もあります。ランサムウェアはシステム内のデータを暗号化し、復旧する見返りとして金銭を要求する不正プログラムです。

データが暗号化されるとシステムが正常に機能しなくなり、復旧するには多くの時間がかかります。また、ネットワークでつながっているシステムを同時に攻撃するものもあるため、被害が拡大しやすい点にも注意が必要です。

過去には大学のアカウント管理サーバーがランサムウェアに感染し、データが暗号化されるとともに40,000件を超える個人情報が流出した例もあります。

Webサイトの脆弱性に対処する方法

脆弱性を放置するとサイバー攻撃を受けて取り返しがつかない事態になりかねないため、速やかな対処が必要です。

ここでは、脆弱性への対処法として有効な方法として、以下の5つを紹介します。

Webサイトの脆弱性に対処する方法

それぞれどのようなことができるのかチェックしていきましょう。

セキュリティ診断を受けて問題を改善する

セキュリティ診断を受けて問題を改善する

使っているシステムに脆弱性があるのか、あるとしたらどのように対処すればよいのかわからない場合は、まずセキュリティ診断を受けましょう。

診断で脆弱性が見つかったら、速やかに必要な改修を施します。脆弱性が見つかる都度きちんと塞いでいれば、サイバー攻撃の被害を受けるリスクを低減できるでしょう。

ソフトウェアを最新版にアップデートする

ソフトウェアを最新版にアップデートする

OSやミドルウェア、各種ソフトウェアに脆弱性が見つかった場合、ベンダーはアップデートで対処するのが一般的です。

そのため、アップデートはできるだけ早く適用し、常に最新のバージョンにしておくことを意識しましょう。アップデートの遅れはその分攻撃の機会が多くなることを意味していて、リスクが高くなります。

使用しているソフトウェアにアップデートが来ていないか、定期的に確認するとよいでしょう。

多要素認証を導入する

多要素認証を導入する

窃取した認証情報で正規ユーザーとしてアクセスし、情報を窃取する手段もあります。この対策としては、多要素認証の導入が効果的です。

多要素認証とはパスキーや生体認証を組み合わせた認証方法で、IDとパスワードに加えて使用します。そのため、多要素認証が導入されていれば、IDやパスワードが流出してもサインインできません

より安全性を高めるためにも、できるだけ早く多要素認証を導入しましょう。

WAF(Web Application Firewall)を導入する

WAF(Web Application Firewall)を導入する

さまざまな脅威にまとめて対処するため、WAFを導入するのもおすすめです。WAFはWeb Application Firewallのことで、Webサイトに対する攻撃からシステムを防衛するシステムを指します。

既存のファイアウォールでは、外部から内部にアクセスしようとするセッションからシステムを保護できるものの、外部に公開している部分は守れません。

しかし、WAFであれば通信内容を常時チェックし、攻撃を検出できます。検出した際にアラートを発するため、その段階できちんと対処すれば被害を最小限に抑えられるでしょう。

ハイセキュリティなシステムを使用する

ハイセキュリティなシステムを使用する

既存のシステムやソフトウェアを使用してWebサイトを制作するときは、できるだけセキュリティレベルが高いものを使用しましょう。

セキュリティレベルが低いシステムを使用すると、その分攻撃のリスクが高まります。

システム選びの段階でセキュリティレベルに気を配り、求めるセキュリティ要件を満たすものを選択しましょう。

低工数でセキュアなWebサイトを制作するならStudioがおすすめ

これからWebサイトを制作する人は、十分なセキュリティレベルを確保しつつスピーディに制作できるStudioを利用するのがおすすめです。Studioを使用するメリットには、以下のようなものがあります。

低工数でセキュアなWebサイトを制作するならStudioがおすすめ

ここでは、それぞれの特徴を紹介します。

ISO/IEC 27017:2015認証を取得

Studioはクラウドサービスに関する情報セキュリティ管理策を定めた規格「ISO/IEC 27001認証」を取得しています。強固なセキュリティを実現するため、以下のような取り組みを実施しているのも特徴です。

ISO/IEC 27017:2015認証を取得

暗号化をはじめとした基本的な機能を備えているだけでなく、高度なアクセス権限設定も可能になっているなど、ヒューマンエラー対策が整っているのも特徴です。

Studioのセキュリティについては以下でも詳しく紹介しています。

関連記事:企業サイトのセキュリティ対策とカスタムヘッダーの活用 | Studio Blog

ノーコードでスピーディに制作可能

StudioはノーコードWeb制作プラットフォームで、コーディング不要でハイクオリティなWebサイトを制作できるのもメリットです。

技術が限られているとしても、スピーディに制作できます。短期間でWebサイトを制作したい人や、今使っているシステムが複雑で乗り換えを検討している人も、ぜひStudioの利用を検討してみてください。

Studioの使い方や機能は、以下でも詳しく紹介しています。

豊富なテンプレートを使用可能

Studioでの豊富なテンプレートを使用可能

多種多様なテンプレートを提供していて、自由に使用できるのもStudioを使用する大きなメリットです。テンプレートをベースにしてデザインやコンテンツを設計することで、制作にかかる工数や時間を大きく削減できます。

工数や時間を削減できるだけでなく、ハイクオリティなものを制作しやすいのもテンプレートのメリットです。

テンプレートは以下のストアで公開しています。ぜひ参考にしてみてください。

Webサイトを制作するときは脆弱性対策を万全にしよう

Webサイトの制作・運用において、安全性を確保するために脆弱性に対処することは欠かせません。安全なシステムを使用して制作したり、必要に応じてセキュリティ診断を受けたりするとよいでしょう。

なんらかの脆弱性が見つかったときは、すぐに対処してサイバー攻撃のリスクを低減します。

低工数でスピーディに安全なWebサイトを制作したいと考えている人は、ぜひノーコードWeb制作プラットフォームのStudioを検討してみてください。

Studioでは十分なセキュリティを確保していることに加えて、自由に使えるテンプレートも公開しているため、ハイクオリティなWebサイトをスムーズに制作できます。ぜひ以下から登録のうえ、利用してみてください。

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