STUDIO DESIGN AWARD 2022、すべての受賞Webサイトを発表しました。
Studio
2023.02.10
Updated:2024.11.15
約300サイトの応募の中から、2022年を代表するにふさわしいグランプリを選出しました

STUDIOで作られたサイトを讃えるデザインの祭典、STUDIO DESIGN AWARD 2022。
昨年を大きく上回る296サイトのエントリー、32のノミネートサイトから、STUDIOチーム・協賛企業・一般投票による厳正な審査を経て、グランプリと12の賞に輝くWebサイトを発表いたしました。
各受賞Webサイトの概要と、贈られた講評をご紹介いたします。
受賞作一覧
STUDIOグランプリ

安心安全デザイン研究室(工学院大学)赤松 健次
STUDIO DESIGN AWARD 2022、全296エントリーの中からグランプリに選出されたのは、赤松 健次さん制作のWebサイト「安心安全デザイン研究室(工学院大学)」です。 まず、このWebサイトを初めて開いた時、トップページの文字情報の少なさに驚かされました。そして下層のページに入ると、各項目を深く理解するための情報が適切に整理されていて、まるで人とコミュニケーションをとっているような感覚で、研究室のことをより身近に感じることができます。 巧みな情報設計はもちろん、Webサイト自身が、安心、安全を体現した存在となっており、まさにグランプリに相応しい作品と言えるでしょう。
ソーシャルいいね賞

みんなでつくる、キャリアの地図2022年 - 葉栗 雄貴
全ノミネートサイト中最多となる1017票を獲得し、見事ソーシャルいいね賞に輝いたのは「みんなでつくる、キャリアの地図2022年」。 スクロールに最適化された閲覧体験で、キャリア形成の情報を紹介するWebサイトです。
膨大な情報を、縦に長く巻物と絵筆で地図を描くようにまとめたアイディア。 そして、そのアイディアをSTUDIOで実現する技術力が素晴らしく、何度でも見たくなるWebサイトになっています。
チャレンジ賞

KITASATO BRANDING PROJECT - 学校法人北里研究所 Takram Japan株式会社
今年から新設されたチャレンジ部門には「KITASATO BRANDING PROJECT」が選出されました。北里研究所の「北里らしさ」を定義して未来を考える、ブランディングプロジェクトのメディアサイトです。
プロジェクト自体が、中に閉じずにオープンに外からの意見を取り入れる思想で運営されており、Webサイトにおいても、外からのメッセージを受け入れやすい構造が意識されています。
このようなクオリティのWebサイトを、誰もがSTUDIOでつくれるようになれば、世の中のクリエイティビティの幅はもっと広がっていくと感じました。
カテゴリー賞
ポートフォリオ賞

SHINK Inc.(株式会社シンク)フジタユウト
ポートフォリオは、クリエイターを写す鏡と言えます。 今回ポートフォリオ賞に選定したSHINK Inc.(株式会社シンク)は、実績画像とテキストのみで構成されたシンプルなポートフォリオサイトです。
信頼感や高級感を感じる簡潔なテキストとノイズレスなレイアウト、圧巻の実績ビジュアルが合わさり、SHINKさんの個性を表現しています。 まさにポートフォリオの一つの完成系とも言える佇まいです。 制作者のフジタさんが持つ個性が色濃く滲む、このテイストに共感する人は、デザインの制作を依頼したくなることでしょう。
コーポレート・サービス賞

デザインの力でビジネスを前進させる|グッドパッチデザインパートナーシップ - 中田 彩
コーポレート・サービス部門では、11件のノミネートサイトの中から「デザインの力でビジネスを前進させる|グッドパッチデザインパートナーシップ」を受賞作として選出しました。 文字情報、ビジュアル情報共に圧巻のボリュームながら、大量の情報を整理するための余白の取り方やレイアウトの工夫が素晴らしく、快適に閲覧することができます。また、カラーリングも白ベースにアクセントカラーが複数存在しており、多様な提案ができることを予感させます。 一度、Goodpatchのブランドアイデンティティに触れたことがある人なら誰でもわかる。 そんな「らしさ」をもつ、Goodpatchだからこそ作ることができたWebサイトではないでしょうか。
ブログ・メディア賞

CRAFTCOLAWAVE - 松田 大成
今年はSTUDIOのCMS機能が大幅に強化されたこともあり、つくられるブログ・メディアサイトも非常に充実した質の高い作品が揃いました。そんな中で、メディア・ブログ部門の受賞作品に選ばれたのは「CRAFTCOLAWAVE」です。
無地白色を背景にしたシンプルなデザインをベースに、「つくる人」「うる人」「つたえる人」「たのしむ人」というコンテンツのカテゴリー整理が巧みで、情報が充実しながらも、ユーザーにとって非常に見やすい設計になっているのが秀逸です。
知りたい情報にたどり着きやすく、クラフトコーラのことをもっと知りたくなる。 “クラフトコーラカルチャーの公式発信基地”というコンセプトを見事に体現したWebサイトです。
店舗・商品賞

ミチクサ醸造所 - 海のほとりの小さなクラフトビール工房 - 福岡県 - 江藤 彰洋
福岡県の海のほとりに工房を構える、クラフトビール醸造所のWebサイト「ミチクサ醸造所 - 海のほとりの小さなクラフトビール工房 - 福岡県」を店舗・商品賞に選出しました。
写真の使い方や余白の取り方が非常に心地よく、まるで本当に海のほとりにあるクラフトビール工房へ訪れているかのような体験を実現しているWebサイトです。 テキストの量を抑えつつも、伝えるべき情報はしっかりと押さえる構成によって、全体的に爽やかな雰囲気で見やすくなっています。
このWebサイトに訪れると、休日にゆったりとした時間をとってクラフトビールを飲みたくなる。そんな気分にさせてくれます。
イベント賞

劇団ゆらじしゃく「命、ギガ長ス」 - 高野菜々子
ユニークでバラエティに富んだ作品が集まったイベント部門。6件のノミネート作品から選出された受賞作品は「劇団ゆらじしゃく「命、ギガ長ス」」です。
印象的なフォントとテキストアニメーションによって、訪問した人をひと目で惹きつけるWebサイトを実現しています。また、ポスターデザインをうまく取り入れたことで、演劇のサイトであることがわかりやすく、全体的に最小限の情報で興味を惹くことに成功しています。
一度見たらなぜか頭の中に残ってしまう、シンプルなのにインパクトの強いWebサイトです。
協力企業賞
日本デザインセンター賞

knots creative - 村木 淳之介
「真面目すぎると退屈になる」「やわらかすぎると信頼感がない」。クリエイティブな企業のブランディングにはこんな悩みがつきものですが、受賞作が提供するのは、肩の力が抜けたちょっとのんきな仕掛けそのものが、骨太な信頼を感じさせるという不思議なWeb体験。特に黄色をキーカラーにした動画とWebのトランディションの組み合わせが絶妙で、動画なのか・Webなのかと考えながら次の黄色にカーソルを合わせていたらついに隅々まで見てしまいました。
これまでWeb制作の民主化を掲げてきたSTUDIOですが、プロの中のプロたちの相棒としても頼もしい存在になれるという確信を得られました。
ーーー日本デザインセンター
D4V / IDEO賞

みんなでつくる、キャリアの地図2022年 - 葉栗 雄貴
伝えたいメッセージとコンセプトを、STUDIOを使って優れたウェブデザインに実装している点を評価し、本作品を選出しました。
一般に、転職に関連した情報サイトでは、会社ごとの個別の情報を閲覧する「点」の情報提供を行うケースが多いなか、本作品ではキャリアという過去から未来へのつながりに付随する「線」の情報に着目し、その道標を示すというコンセプトを古風な地図で表現しています。モバイルと相性のいい縦スクロールがうまく活かしてあり、次々と企業名が出てくる様は、まるでにぎやかな通りを見て回りながら進んでいくかのようです。
また、筆を使ったアニメーションが期待感を演出するなど、ロード時間のような細かな体験にも気を配っている点に、作成者のこだわりを感じます。
ーーーD4V / IDEO
SHIFTBRAIN賞

湘南クラウド会計事務所コーポレートサイト - 影山 大祐
今年はどの作品も「本当にSTUDIOで実装されたの?」と思うほどクオリティが高いものが多く驚きました。そんな中「湘南クラウド会計事務所」様のサイトは、アニメーションやインタラクションが目立つという訳ではありませんが、全体を通して感じる丁寧なデザイン・優しい写真・細かく作られたグラフやイラストという、パーツ単位で見た時の質が高く、とてもいいデザインに仕上がっていると感じました。
STUDIOの可能性を表現したモーション等を大げさに入れることはせず、STUDIOで“ちょうどいい”実装を施したあたりが素晴らしいと思いましたので、こちらを選定させていただきました。
ーーーSHIFTBRAIN
PARTY賞

DENSHOW 佐賀・絶景伝承芸能 - 前原 孝寛
DENSHOWは、佐賀のアートプロジェクト。サイトの構成、モーションといい、「STUDIOでここまでできるのか」という最新の現在地として、すばらしいと感じます。10年ほど前、高額な予算でハイエンドなプロダクションと共につくる「スペシャルサイト」の域に達しちゃっているなと感じたのが受賞理由です。
Creatorの前原さんはSTUDIOのCMにも出演されており、デザイナーとしての実力がそのままWebのクオリティに反映される、STUDIOの面目躍如なのではないでしょうか。ぜひ今後も、アップデートしていってください!
ーーーPARTY
モリサワ賞

2022年度 武蔵野美術大学芸術祭 - 満尾 理央
江戸という世界観と書体が見事に調和している点を評価しました。見出しに使われている「勘亭流」が、まるでこのサイトのために用意された書体のようで、芸術祭の威勢の良さを伝えています。本文書体には、金属活字の歴史を引き継ぐ「秀英明朝」が選ばれていて、読みやすさを損なうことなく芸術祭のコンセプトを体現するイラストやボタンとも馴染んでいます。特別なイベントにかける熱意がサイト全体から伝わってきました。
ーーーモリサワ
最後に
STUDIO DESIGN AWARD 2022を通じて、デザイナー・ノンデザイナーに関わらず、あらゆる人がSTUDIOを活用することで、表現の幅と活躍の場を大きく広げていることを実感しました。
次回のデザインアワードへ向けての期待と興奮を胸に、STUDIO DESIGN AWARD 2022を閉幕したします。協賛企業の皆様、応募してくださった方々、そしてノミネートサイトに投票・拡散いただいた皆様に心より感謝申し上げます。