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歴代グランプリ受賞者と振り返るStudioの歴史と「今年の推しサイト」

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2026.03.23

Updated:2026.03.19

「SDA 2025」では、歴代グランプリ受賞者とCOO吉岡泰之によるトークセッションを実施。Studioの歩みを振り返るとともに、各登壇者が選ぶ「推しサイト」を通じて、プロ同士の共感が交わされました。

2026年2月、フェアモント東京で開催されたWebデザインの祭典「Studio Design Award 2025(以下、SDA 2025)」。第6回を迎えた今回は300を超えるサイトがエントリーし、過去最大規模の開催となりました。

授賞式の終盤、最後のトークセッションのテーマは「歴代アワードグランプリ受賞者と振り返るStudioの歴史」。レッドカーペットからステージに上がったのは、SDA 2021〜2024の歴代グランプリ受賞者4名と、モデレーターを務めたStudio COOの吉岡泰之です。

登壇者として和やかなクロストークを繰り広げた4名は、以下の面々です。

  • NEWTOWN 犬飼崇さん(SDA 2021グランプリ)

  • 飛企画株式会社 赤松健次さん(SDA 2022グランプリ)

  • 株式会社スピッカート 細尾正行さん(SDA 2023グランプリ)

  • 株式会社アイティプラス 溝口耕太さん(SDA 2024グランプリ)

前半では歴代グランプリの裏話とともにStudioの歴史を振り返り、後半では各登壇者がSDA 2025のノミネート作品から選んだ「推しサイト」を紹介。推しが被り合う場面も多く、プロ同士の「わかる」という言葉が飛び交う時間となりました。

歴代グランプリと、Studioの歴史を振り返る

吉岡:本日はよろしくお願いします。今回は歴代のグランプリを振り返っていきたいと思っています。SDAの初回は2020年なので、そこまで遡りたいのですが、みなさまその頃のStudioは覚えてますか?

犬飼:2020年が最初でしたか。まだかなり機能が限定されている時代ですよね。

吉岡:そうなんです。Studioがリリースは2018年で、CMSやアニメーション機能がついたのは2021年。2020年はそれすらなかった時代のアワードになります。2020年のグランプリは今日いらっしゃらないんですが、岩下智さんのポートフォリオサイトでしたね。

2021年は、犬飼さんの年ですね。「鯛のないたい焼き屋 OYOGE」は衝撃的だったという声が数多くありました。

犬飼:ありがとうございます。いまだに「たいやきさん知ってますよ」と言ってくれる方が多い。やはり自分の分岐点になったサイトですね。このサイトを制作している最中に、ブレイクポイントのスモールができて。途中で対応をしたことを覚えてますね。

吉岡:では続きまして2022年、飛企画の「安心安全デザイン研究所」。キービジュアルがすごく特徴的でしたが、赤松さん覚えていますか?

赤松:かろうじて(笑)。このサイトは自分の中でもノーマークだったんですよ。3つぐらいノミネートされてて、他の作品が選ばれたときの受賞コメントは考えていたんですが、全部前の賞で逃してしまいまして。スタッフと「帰ろうか」と話していたところで、これが選ばれたんです。

吉岡:すごく情報量が多い中で、コンパクトにまとまってるバランスの良さと、キービジュアルの磨き込みがすごくいいサイトだなと思ってました。

赤松:ポップなデザインに論文をねじ込もう、というイメージで作りました。

吉岡:なるほど。情報量が多いなかで、どう上手に見せるかにこだわったんですね。CMSもうまく使われていた印象です。

続きまして2023年、スピッカートの細尾さん。福祉サービス事業所「YELLOW」公式サイトでグランプリを受賞されましたが、こちらはどうでしたか。

細尾:僕も発表までいたんですけど、赤松さんと一緒で「もう受賞はないな」と思って。一緒にサイトを作ったスタッフと下向いてたときに呼ばれて、思わず声を出したのを覚えています。

吉岡:ということは、今日もまだシルバーやグランプリの発表が残ってますが、なるべく下を向いて待っていた方がいいのかもしれないと。反響はいかがでしたか。

細尾:サイトへの反響は大きくて、お客さんもすごく喜んでくださいましたし、実際に成果にもつながりました。ちょっと変わった問い合わせもありました。福祉事務所さんから連絡が来て、「賞を撮りたい」と言われたんです。何のことかと思って。よく聞くとWebサイトを作りたいわけじゃなくて、SDAの「賞」自体が福祉関連の賞と混同されていたみたいで。不思議な経験でしたね。

吉岡:細尾さんに相談すれば賞が取れるということで(笑)。面白い反響もあったサイトですね。続きまして2024年、去年の「旅と仕事と」ですね。溝口さん、いかがでしたか。

溝口:もう一つ出していたサイトが何らかの賞に選ばれるかなと思ってたんですけど、全く選ばれないままグランプリまで来たので、「完全に終わったな」と思いました。渋谷の美味しいラーメン屋さんを検索し始めたときにグランプリで呼ばれて、びっくりしましたね。

吉岡:溝口さんも含めて、ここまでで「グランプリ取れるぞ」っていう意気込みで来られる方はあんまりいらっしゃらないんですね。受賞後の反響はありましたか?

溝口:最初は「M-1現象」みたいなことが起きるのかなと思ったんですけど、取った月の問い合わせがゼロで。

しばらくしてから「サイト見ました」という人に会ったり、「すごく良かったです」と声をかけてもらえるようになってきて。そこでようやく、本当に取ったんだなっていう実感が湧いてきました。

吉岡:どこかの会社の担当者が「いいサイトを作っている会社がありました」と社内で上申して、稟議を通して……という流れでじわじわ伸びてきたんじゃないかなと想像しますね。実際に賞金を使って旅もされて、今年もiDID賞を受賞されてました。おめでとうございます。

溝口:ありがとうございます。

歴代グランプリ受賞者が選ぶ、SDA 2025の推しサイト

吉岡:ここまで過去を振り返ったところで、これからはみなさんの推しサイトをひたすら紹介しあう時間にしたいと思います。溝口さんからお願いします。

溝口さん推しサイト

溝口:今回、僕の推しサイトの1つ目は、Eat, Play, Sleep inc.さんが制作した勅使川原真衣さんの公式サイトですね。

ファーストビューに出てくる、よくわからないキャラクターのビジュアルの強さにすごく引き込まれました。一瞬、宗教的な怖さも感じたんですが、センスの良さから怪しいサイトじゃないのはしっかり伝わってきて。大胆なレイアウトや文字の使い方など一歩間違えるとすごくダサくなっちゃうかもしれないところを、センスで素敵にまとめ上げている。自分がやりたくてもできないデザインで、脱帽しました。

吉岡:特にここだ、というポイントはありますか。

溝口:やっぱりファーストビューですね。「なんなんだろう」と一瞬止まってしまう引力があります。

吉岡:続いて、もう1つの推しサイトは何でしょうか?

溝口:今回Bronze Awardを取られていた「CRAYON SHINCHAN JAPAN CRAFTS」ですね。誰もが知っている国民的キャラクターを、新しいトーンでまとめ上げている。しんちゃんの輪郭って一発でわかるじゃないですか。それを使いながら、日本の伝統芸能のような渋い色味やシックなトーンで新しい世界観を作り上げている。すごく好きなサイトです。

犬飼:だけど、なんだか溝口さんのデザインに通ずるところもありますよね。

吉岡:たしかにフォントの使い方とか、大胆さみたいなところが通じるかもしれません。

溝口:好きなトーンではありますね。実はこのサイト、犬飼さんも推してたんです。

犬飼:そうなんですよ。

細尾:僕もこの後最初に言おうと思ってたんですけど……。

吉岡:すごいですね、4人中3人が被るとは。みんな「これは」という部分で選んでいただいるんですね。では続いて、細尾さんの推しサイトをご紹介しましょう。

細尾さん推しサイト

細尾:1つ目は映画『ライフ・イズ・ビューティフル・オッケー』公式サイトですね。デザインが素敵なサイトはたくさんあるし、構成がすごいのもいっぱいあるんですけど、シンプルで印象に残るなと思って。

線が出てきて消えて、背面に写真が残って、コンテンツが上をかすめていくというシンプルな設計なんですけど、すごく印象的で。Xに流れてきたときに真っ先に見に行きました。SNSで見て満足しちゃうときもあるんですけど、これは掘ってみたくなる引力がありました。

吉岡:細部の写真が少し動いてるようなギミックもありますよね。

細尾:2つ目は「Wedding invitation」のサイトです。社内のデザイン共有会でスタッフが紹介してくれて知りました。結婚式の後日、参加した人が写真を見ながら「あの時こうだったね」と振り返れるのが、アイデアとしても仕掛けとしても素敵だなと。

吉岡:Studioは「創造性を解き放つ」というミッションを掲げているので、個人のサイトでこういった使い方をしていただけるのは嬉しいですね。では続いて、赤松さんの推しサイトをお願いします。

赤松さん推しサイト

赤松:1つ目は「文化ノ台所」のサイトですね。山本洋平さんの作品はこれまでいろいろ見ていて、海外のサイトをすごくチェックした上で日本のエディトリアルを混ぜているような感じだったんです。今回はそれが、いい意味で殴り書きみたいだなと。いろんなものがごちゃごちゃになって覚醒したのかなと思いまして。

山本さんたちがやっている京都のとあるコミュニティに2回ほどお邪魔したんですが、そこでの活動を見て、村みたいな、民族みたいな感覚を感じたんです。その中から自然に派生したデザインなのかなと。洋楽をコピーした日本のロックっていうよりも、日本の中から出てきたロックみたいな。そんな感じですね。

犬飼:僕もこれ挙げたかったんですよ。先に取られましたけど。やっぱり山本さんの作るものって憧れちゃうんですよね。作られて悔しいという気持ちが出てくる。

赤松:何か揺るぎない感じがありますよね。

吉岡:では赤松さんの2つ目は。

赤松:株式会社ベイジ(baigie)の採用サイトですね。これは発明だなと思いましたね。

採用サイトの傾向として、最近はワクワク系が多いじゃないですか。飛企画でもそういった相談が来ることも多いですし、見てて楽しいので僕も好きです。でも、それとは全然違うところに軸を置いて作ってる感じがすごくインパクトがありました。

実際、僕たちが採用サイトの制作を相談されたときに若手社員にヒアリングすると「採用サイトは見てない」「信用してない」「作られたもの」という印象で。どちらかというとその先のリアルを見に行くという返答が多い。このサイトは、もうそのリアルをここに用意したから見てね、という親切さがあります。

吉岡:リアリティがありますよね。

赤松:そうですね。デザイナーが採用サイトを作ると、やっぱりコンバージョン、エントリー数を多くすることにピンを落としがちだと思うんです。でもこれは自社サイトだから、いろんなことが一気通貫で見えている。ピンの落としどころが違う。

Studioだとデザイナーじゃない人が直接作れるから、デザイナーとは違う軸で考えたものがボンボン出てくる。クリエイティブの幅がバラエティーに富んでいくんじゃないかなと。Studioのいい使い方だと思いますね。

吉岡:いいアプローチですよね。では最後、犬飼さんの推しサイトに行きましょう。

犬飼さん推しサイト

犬飼:1つ目は……同じ登壇者を挙げるのはちょっとアレなんですけど(笑)、やはり挙げざるを得ない。溝口さんの「旅と仕事と」シリーズ、「日本の建築を巡る旅」サイトです。

僕はこういうのに憧れてるんですよ。Webに編集を持ち込んでいるじゃないですか。コンテンツの中身もちゃんと濃いし、シリーズ化してマガジン的に回を重ねていくのがすごくいい。

溝口:クライアントの仕事よりも時間を使ったんじゃないかと思うくらい使ってましたね。次のグランプリを取る方に、ちょっと賞金の使い方のハードルを上げてしまったことを先にお詫び申し上げます。

犬飼:新潟にも来てくれてるんですよね、僕の地元に。知人とも交流してくれたりして、嬉しかったです。

赤松:くだらないことに使ってほしいですね。一夜で溶かすとか。

吉岡:それも面白いコンテンツになるかもしれないですね(笑)。改めて、賞金の使い方は自由です。では、犬飼さんのもう1つの推しサイトは。

犬飼:美濃保育園」のサイトです。溝口さんと赤松さんがそれぞれ推しサイトに挙げられていたのを見て、僕ももう一回全体を見直したんです。そしたら、ざーっと全部見ていく中で、これが一番ストレートに伝わってくるんですよ。プリミティブに訴えかけるものがある。これはStudioならではだし、自分が目指すべきものもこういうところにあるのかなと思って、感動を覚えました。

細尾:写真、映像がすごくいいですよね。

犬飼:ストレートに伝えることってすごく重要だよなというのを、教えられましたね。

吉岡:そうですよね。本日はお時間ということで、ここまでとなります。ご登壇いただいたみなさま、ありがとうございました。

推しサイトが次々と語られたこのセッション。その中で見えてきたのは、プロが惹かれるサイトには、必ずしも高度な技術やトリッキーなギミックがあるわけではないということでした。

「ストレートに伝える力」や「デザイナーとは異なる軸から生まれた視点」、あるいは「フリープランで結婚式の招待状を作る」という使い方まで——Studioというプラットフォームの余白が、多様な表現を生んでいることが、登壇者たちの言葉から浮かび上がったセッションでした。

ご登壇いただいた犬飼さん、赤松さん、細尾さん、溝口さん、ありがとうございました。

【Credit】
Photographer : Uchino Hideyuki
Writing :Ishida Tetsuhiro

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