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ノーコードとAIが技術の障壁をクリアすれば、デザインはすべての人のものになる

Interview & Text by Masami Nakahama, Photography by Enda (Familect)

Tobikikaku @ Hiroshima

"技術が進歩すれば、もっと簡単になるはずなのに、むしろ複雑・不便になってきたウェブ制作。STUDIOの導入で、すべてがシンプルになる"

赤松 健次

KENJI AKAMATSU

"技術が進歩すれば、もっと簡単になるはずなのに、むしろ複雑・不便になってきたウェブ制作。STUDIOの導入で、すべてがシンプルになる"

赤松 健次

"技術が進歩すれば、もっと簡単になるはずなのに、むしろ複雑・不便になってきたウェブ制作。STUDIOの導入で、すべてがシンプルになる"

赤松 健次

KENJI AKAMATSU

STUDIO DESIGN AWARD 2022において、ウェブサイト「安心安全デザイン研究室(工学院大学)」でグランプリを受賞した赤松健次。受賞した本人が『STUDIO的なコンテンツではない(動的でもなく、インパクトも強くもない)ので驚いた』といった受賞作だが、サイトの目的とそのわかりやすさ、全てに確信的でロジカルに構成された完成度の高さは、やはり応募作の中でもずば抜けていると言えるだろう。そんな受賞作の生まれたプロセスと、赤松の考えるデザインやウェブのあり方について伺った。

手探りの中、独学で始めたウェブ制作

広島を拠点に、コンサルティングから戦略構築、ウェブ制作まで、ワンストップで手がける飛企画の赤松健次。受賞作の特徴のひとつが、読みやすさ、つまり文字を読ませるためのユーザーインターフェイスだ。書籍や雑誌など良質なエディトリアルデザインの体験を、見事にウェブに昇華させたと言えるデザイン。きっと正統派のエディトリアルデザインを習得後、ウェブに転身したデザイナーではないかと予想していたものの、実際は全く違っていた。

「特に誰かからデザインを習ったことはないんです。音楽が好きだったので音響系の学校に通って、その後ぶらぶらと紆余曲折する中で、巨大風船を企画・製作・設営する会社に入り、IllustratorやPhotoshop、3Dソフトなどを触りはじめました」

2002年、当時を振り返れば誰もが知っている世界規模のイベントに関わるなど、数々の貴重な体験をするが、しばらくして会社は解散してしまう。

そんなとき、ウェブ制作がビジネスとしてはじまりつつあった。
その流れを受け、次に入ったのはCADメーカーのウェブコンサルチーム。何もないところから手探りでメソッドを組み立て、中四国地方をセミナー・講演をして回った。各地の建築組織や業者と連携し、地場住宅メーカーの底上げに努めた。

ものづくりとコンサル業、それぞれに特化した時期に培った思考が後に融合し、飛企画の原型になったと赤松は語る。

複雑化していくウェブサイトのワークフロー

一旦制作から距離を置いたもののクリエイティブ欲が再燃し、当時普及しはじめたWordPressを触りはじめ、2009年に飛企画を立ち上げることとなる。

「当時は営業して、写真撮影をし、イラストも描いて、デザイン、WordPressの実装まで全部ひとりでやっていました。そうしてウェブ制作をはじめるようになって現在へ至ります。」

後にスタッフも増え、本格的にウェブ制作をはじめることになる。 
「スタッフが入ってからは、僕がディレクションと主要部分のデザインをして、スタッフが実装するという分業体制です。基本的には僕も含めて、全員がデザイン、コーディング、WordPressの実装ができるスタッフです。しかし次第に稼働状況に応じてWordPressの実装だけを外部に依頼をするような形で分業化も進んできました」

そうした体制の中で、赤松の仕事は制作から、より上流のコンサルティング領域に推移していく。課題を解決するための戦略構築の結果、それがウェブサイトの制作ではなく、ブランディングやマーケティングなどの別の手段であることも増えてきた。

赤松のコアな業務がコンサルティングとなってくる中、スチールや動画などは外部委託している。一方で、より制作プロセスも複雑化してきたウェブ制作は、以前よりも手間がかかるようになり、スタッフ個人のがんばりでなんとかこなしている状態だった。

 「こんなに手間がかかるのであれば、撮影等と同じように、ウェブ制作も切り離すという選択もあるのではないか、と思うようになったんです。WordPressによる制作プロセスも、どんどん分業化され、使うツールも増えていきました。本当は技術の進歩で、ワンストップでもっと簡単になるはずなのに、なぜ、どんどん不便になっていくのだろうという思いがありました」

シンプルになるのは、すべての点で良いことである

いっそウェブ制作も外部化しようかと考えたときに耳にしたのが、「ノーコード」というキーワードだ。

「制作に限らず、新しいマーケティングツールなんかも、課題解決に使えるかどうかを試すことがよくあるんです。そんなときSTUDIOというノーコードツールがあるということを知って、試してみたのが1年半くらい前でしょうか。

実際に使ってみてわかったのは、制作フローがとてもシンプルになるということです。今までディレクター、デザイナー、実装と3人でやっていたところが、1人または2人減る。いくつものアプリケーションを開いて色々と触らないと目の前の1ページが完成しないということもなくて、STUDIOにさわるだけで完結できる。シンプルになるというのはすべての点で良いことだと思います」

ある程度出来上がってからの構造的な変更も、自分で簡単にできるというのも大きな利点だ。要素の優先順序を入れ替えるなど、構成上の試行錯誤も、自身で簡単に行える。

「戦略構築から手掛けているので、出来上がってきてからも、こういう考え方があったのか、と気づくこともあるんです。それに伴う変更が、STUDIOだったら簡単にできますよね」

戦略構築や情報設計に最も時間をかけて、一気につくり上げたグランプリ受賞作

STUDIO DESIGN AWARD 2022 グランプリ受賞作「安心安全デザイン研究室」の制作期間は、約6ヶ月。しかしその時間の大半は、プランニングのための顧客とのセッションに費やしたと言う。

飛企画にとっての情報設計は、クライアントのポテンシャルを活かして、いかに地域社会にアクション、コミュニケーション、ムーブメントなどの化学反応を起こすか?が主軸。

クライアントの社会的役割を明確にした上で、現状との差分を具体的に紡ぎ出し、逆算で戦略構築をしていく。その部分を可視化・言語化することを情報設計としている。 

サイトのゴール設定も曖昧なところからスタートし、議論の中でクライアントの考え方が煮詰まってゆき、サイト内はもちろん、関連してSNSやその他のやりたいこと、やるべきことが明確化されていった。そうしてセッションに長い時間をかけたあと、サイトのゴールが決まったら、最後はSTUDIOを使って一気に短期間でつくり上げた。

「今回は、僕がXDで全ページデザインをつくって、通常はWordPressで実装してもらっている外部の方にSTUDIOで制作するように依頼したんです。彼女がSTUDIOを使うのは初めてだったんですけど、WordPressと比べてびっくりするくらい早くでき上がってきました」

『安心安全デザイン研究室』は、コンテンツとしては難解なテキストが中心ながら、よりわかりやすく、興味を持たせるための動きの演出もある。XDからSTUDIOへ、赤松から実装者へはどのようなコミュニケーションがあったのか。

「デザインをしながら、ここはこんなふうに動いたらいいな、というのは考えていました。でも今回は細かく指示は出していなくて、タイトルバックにある幾何学的な罫線の動きなども、指示はしてないけど動かしてくれたらいいな、ぐらいに思っていました。そうしたら『ちょっと調べたらこんな感じで動かせました』といって、今の形ができ上がってきたのです。初めてなのにやっぱりすごいなと思いました」

STUDIOのツールやライブラリに触発されて演出が決まることもある。今回のアワードに応募したもう1件のサイト『SDX研究所(生和会グループ)』(https://seiwakai-dx.jp/) では、赤松自身がSTUDIOで実装している。正方形のロゴは、SNSのプロフ画像などサイト以外での展開も考えてこの形となったというが、STUDIOを触っている中で回転させる機能をみつけ、ロゴが高速で回転したのちにページが表示される印象的なオープニングとなった。

「僕はまだSTUDIOには慣れていないので、つくっているうちにこんな事ができるのか、という発見が多いんですよ。ロゴを四角にしたのは動かすためじゃないのですが、STUDIOを触っているうちにああいう演出を思いついた。それ以外の下層への動線バナーの動きなども、全部STUDIOを触っていく中で決めていった動きです」

制作プロセスを、STUDIOへ一元化する試み

ウェブ制作を外部化するとまで考えた上でのSTUDIOの導入で、今後、制作体制は変わってゆくのだろうか。受賞作を含め、いくつかのSTUDIOによるサイト制作を経て、現在はXDによるデザインと、STUDIOによる実装の統合に取り組んでいるという。

「デザインから実装までをSTUDIOに一本化したいので、最近ではそういうフローでつくりはじめています。また、分業するにしても、大枠をSTUDIOで作ってもらえれば、細かい演出や修正などは、自分で簡単にできます。

それがWordPressだと、修正のための指示をまとめて依頼して、出来上がりが違うのでまたその調整を依頼して、というステップになってしまう。それを考えるとSTUDIOを使うことでものすごい効率化ができる。それができるならば、内部での制作を続けることもできるだろうと考えています。

STUDIOで実装の時間が圧縮されることによって、それ以前の上流工程にもっと時間がかけられるというのが、僕が感じる一番のメリットですね」

技術という障壁を取り除いて、誰もがデザインを活用できる未来

ノーコードツールによって、ウェブサイト制作の技術的な障壁がなくなり、誰もがデザインできるようになる。そうなれば社会は明らかに変わっていくだろう──。そんな将来像を語るのは、生粋のデザイナーというよりプランニング気質の強い赤松らしい視点かもしれない。

「今、ウェブサイト制作を仕事にしようと思ったら、技術を習得して、さらに周辺の様々な技術的な知識がないと仕事として成り立たない、狭き門みたいなところがありますよね。そうするとデザインする人も限られてしまう。

STUDIOのメッセージ『創造性を、解き放つ』は、まさにSTUDIOが実現しようとしていることで、技術的な障壁がなくなれば、ビジネスだけではなく、地域のコミュニティや学校など、STUDIOを使って思い通りにデザインをして、発信できる人がたくさん登場してくると思います」

デザインに限らず幅広くプランニングを手掛ける赤松は、アドバイザーやワークショップなども実施する。 

「先日、ある自治体の仕事で、高校生を対象にワークショップを開催しました。キャリアプランニングをテーマにディスカッションしてもらい、その結果を4枚の紙にまとめて発表してもらったら、みんなすごく面白い提案をしてくれたんです。

これを紙じゃなくてSTUDIOで、完成したウェブサイトとして公開することも、ノーコードツールに加えてAIもあれば、時間内でできるようになると思うんですよ。それをQRコードなどで配布してもっとたくさんの人に触れてもらうという取り組みが定着したら、確実に地域構造は変わっていくと思います」

一方で、誰もがデザインをできるようになると、ノーコード=エンジニア不要論ばかりか、デザイナーも不要になってしまうのではないか。 

「デザイナーも、従来とは役割が変わってくると思います。僕のクライアントでも、すでに自分たちでSTUDIOを使ってサイトをつくっている人たちもいます。彼らはデザインも、マーケティングも、ライティングもできる。でも、ウェブの技術的な部分に不安があったのと、プランニングなどのプラスアルファの部分があるので、飛企画に依頼してくれたんですけど、もう自分たちでサイトを触ったりしています。

あくまで彼らの本業はビジネスですけれど、技術的な障壁がなくなり、負荷がかからない範囲でなら自分たちでサイトをつくることができると思います」

デザインだけを切り出して、その部分を誰かに依頼するのではなく、事業主体なり、情報発信の主体となる人自身が、デザイナーの手を借りずに、直接、デザインを介して発信ができるようになる──。

「デザイナーだけではなくて、あらゆる職業や立場の人がデザインしていく。そうなると、デザイナーという仕事は、今とは違うポジションにならないといけない。じゃあデザイナーとは何か、それは新たに定義する必要がある。

現在、飛企画では空いたリソースを戦略構築や情報設計に割いているが、デザイナーや会社によっては別のものになるのかもしれない。それが、各自の個性となり、優位性となる。

それらの思想・思考があふれる地域社会は、少なくとも今よりもっと健全でクリエイティブな世界になると思っています」

赤松 健次

KENJI AKAMATSU

ブランディング構築 / マーケティング戦略 / 情報設計 / クリエイティブ業務 / アドバイザー / 大学教員
STUDIO DESIGN AWARD 2022グランプリ受賞。ブランディング主軸の情報設計・戦略提供する中で、2022年からノーコードツールであるSTUDIOに制作基盤を移行。同年、正式パートナー認定。

https://www.tobi-kikaku.jp

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