気づけば音楽は僕の一部だった。注目を集めるスリーピースバンド「YOHLU」のボーカル・KENTOの頭の中に迫る
"自分のやりたい世界観を、自分だけの雑誌のように自由に演出する。"
YELIKK KENTO
"自分のやりたい世界観を、自分だけの雑誌のように自由に演出する。"
YELIKK KENTO
"自分のやりたい世界観を、自分だけの雑誌のように自由に演出する。"
YELIKK KENTO
ボーカル担当、ソロシンガー、そしてフォトグラファーと、多彩に活躍する、福岡発のスリーピースバンド「YOHLU」のKENTOさんに、表現への思いとポートフォリオのストーリーを伺います。
自己紹介をお願いします。
福岡を拠点に音楽活動をしている、KENTOといいます。
YOHLUというグループでボーカルを担当していて、個人でも「YELIKK」というソロアーティストとして音楽をやりつつ、写真家としても活動しています。

音楽活動とは縁がなかった学生時代
多彩に活躍されているんですね。 写真はどのくらい撮られているんですか?
きっかけでいうと、高校生の時から、スマホでの撮影にハマってこだわって撮ったりしてました。 専門学校に上がるときに福岡に来て、一眼レフを持っている友達の影響で自分も本格的な機材を揃えてから、のめり込んでずっと撮り続けています。
音楽を始めるまでは、お仕事も写真関連だったとか。
そうなんです。通ってたのは調理の専門学校だったんですけど、在学中も調理の道にはやりがいを見つけられなくて。
結局、趣味だった写真を仕事にするのがいいかなと思えたので、ブライダルのカメラマンから仕事としての撮影を始めて、という経緯でした。
僕はもともとアーティストを志していたわけではなくて、今の音楽活動を始めるきっかけになった先輩との出会いも、写真関連の職場でのことです。

どんどんのめり込み、大きくなった音楽への熱
どんな経緯で音楽の道に?
2018年当時、その勤めていた会社の音楽やってる先輩とたまたま一緒にカラオケに行って、「お前歌えるじゃん」と言われたのがきっかけです。
先輩はちょうど、活動してたグループが解散して今後の音楽活動について悩んでいたときで、「じゃあ一緒に音楽やろう」という話になり、ネットを介して知り合ったもう一人のメンバーと合流して「YOHLU」というグループで活動を始めました。
2020年の7月頃からは僕自身ソロでも活動を始め、今に至ります。
活動開始から3年にして、目覚ましい活躍を見せられていますね! 音楽活動の中で、どんな瞬間が一番楽しいですか?
一番は、やっぱりライブですね。
僕、実は最初は人前で歌うことにも慣れなくて、すごく恥ずかしかったり、緊張する方が強かったんです。
だけど、最近こういう状況になってライブが全然できなくなってみると、「歌いたいな」っていう気持ちがすごく強くなってきているのに気付かされるんですよね。いつの間にか「ライブ」と言う場が僕にとってものすごく大きいモチベーションになっていたんだと感じます。
ライブが終わった後の、何者にも変え難い高揚感をめがけて音楽頑張ってるみたいなところがありますね。
直接のパフォーマンスは、音楽活動の醍醐味ですよね! これまで、どのくらいステージを踏まれてきたんでしょうか?
まず初めてのライブはYOHLUとして2019年に行ったんですけど、初っ端からちょっと変わったエピソードがありまして、会場がまさかの、韓国だったんです。 もちろん向こうの人たちは全然僕らのこと知らないんですけど、めちゃくちゃ盛り上がって、すごく気持ちよかったのを覚えています。
知らない人たちが盛り上がってくれるのは、本当にいい音楽を作っている証明にもなりますよね。
その後東京や福岡でもライブをやったり、最近の大きなものだと、去年の10月に福岡市役所で行われた「The Creators(表記確認)」という音楽イベントに出演させていただきました。
今は感染症の影響で、本当にライブ活動ができなくなっちゃったんですけど、状況が許せばすぐに再開できるよう練習は継続しています。
まだ具体的な情報が公開できないんですが、やっと次のライブの準備に取り掛かれているので、是非今後もたくさんの方にパフォーマンスを届けていきたいですね!

自分の感性を見つめて、表現したい心に素直に
グループでも成功を収めながら、ソロ活動も始めるに至った経緯はどんなものだったんでしょうか?
音楽活動を始めてから、自分自身の感性が磨かれていく中で、YOHLUの活動とは異なる路線の「こういうジャンルもやりたい」「こういう歌い方もしたい」という欲がどんどん出てきたんです。
もちろんグループの方向性もやりたいことではあるんですけど、自分個人の路線の表現もしたいという思いから、ソロシンガーとしての活動に至りました。
ソロではどんな路線で活動を?
個人的に「ネオソウル」という音楽ジャンルがすごく好きで、ソロでは主にそういうノスタルジックなジャンルの曲を歌っています。
あとは僕、ずっとフィルム写真も撮っているんですけど、写真だったり音楽だったり、表現の手段が拡がった中でも、共通した僕ならではの色みたいなものを感じさせられる表現者になりたいと思っていて。
いかなる表現に取り組む時も、僕らしい、エモーショナルでどこか懐かしい感情を呼び起こすようなものを作ることを意識しています。
これまでソロで出した中でお気に入りの曲をご紹介いただけますか?
「film」という曲ですね。また写真と繋がっている話なんですが、タイトル通り、フィルム写真をテーマにした曲です。
この曲に込めたエピソードを紹介すると、僕が実際に愛用してる、フジカラーPRO400Hという銘柄のフィルムがあったんですが、ちょうどこの「film」を作っている時に生産終了になってしまったんですよ。
愛用していたものが過去のものになってしまう寂しい思いを歌詞に込めていて、この曲はただ写真への愛を歌った曲ではなく、PRO400Hの追悼ソングになっているんです。
結果的に、何曲か出した中でも、「film」が一番思い入れのある曲になりました。

自分の手で作るからこそ、届けたいものが作れる
曲作りは、どんなふうに進めるんですか?
個人活動の曲に関しては、まずは一緒にやってくれているOsamu Fukuzawaというトラックメーカーの方が弾くピアノに合わせてセッションのような感覚で鼻歌をのせて、そこに歌詞をつけて、音が気持ちよく流れるように調整していって、というような流れです。
作詞は、ソロで出す曲は基本自分で行っています。
YOHLUの方に関しては、3人で考える場合もあれば、作詞作曲も全般やってるメンバーが主導でやったりという感じで作ってます。
制作にもがっつり関わられているんですね。KENTOさんにとって、音楽とは?
音楽は、自分を表現できる最高の手段であるとともに、もう生活の一部ですね。
始めたのは遅い方かもしれませんが、気づけば音楽を作ることは、僕の毎日に欠かせない、当たり前の行動になっていました。作れるうちはずっと音楽を作り続けて、自分を表現していきたいと純粋に思います。
表現者として、今後の目標は?
僕は音楽家と写真家、二つの顔がある状態ですが、どちらの入り口から入った人も、「僕」の感性に魅力を感じて、手段の垣根を超えてのめり込んできてくれるような存在になりたいです。
今は、自分で撮ってる写真を自分たちの曲のジャケットとして使ったりしているんですけど、写真も写真で本気で取り組んでいるので、ただ曲を引き立てる用途だけではなく、単体でも絵として、ちゃんとブツとして売れる写真を撮れるようになっていきたいというのも目指すところですね。

表現者なら、媒体にもこだわって
STUDIOでポートフォリオを作ってよかったことは?
自分の活動は主にインスタグラムだったりTwitterだったりのSNSで発信していたんですけど、やっぱりフォーマットが決まっているので、「表現」の媒体としては不十分に感じる部分もあるんですよね。
STUDIOでポートフォリオを作成したことによって、自分のやりたい世界観を、自分だけの雑誌のように自由に演出できるのが一番メリットに感じました。
拘ったのはどんなところですか?
先ほども出したワードですが、雑誌のように、シンプルで見やすいながらも、個性が出ていておしゃれな感じを目指しました。

STUDIOでのポートフォリオ作り、どんな人におすすめしたいですか?
やっぱり自分をしっかり持った人、「こういうものを表現したい」というのが強くある人が合うのかなと思います。
それってアーティストだったりクリエイターであれば全員にあてはまることだと思うので、つまりみんなにおすすめしたいですね。

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