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採用サイト制作の費用相場|"作って終わり"にしないための内訳と運用コストの抑え方

村上 悠希

2026.07.31

Updated:2026.07.31

    採用サイトの制作費用は、規模や作り込みの度合いによって10万円台から300万円以上まで幅があります。ただし採用サイトは公開してからが本番で、募集要項の差し替えや社員インタビューの追加など、更新が続くサイトです。 この記事では価格帯ごとの相場と内訳に加え、見落とされやすい運用コストと、その抑え方までを整理しました。これから採用サイトの予算を組む採用・人事の担当者を想定しています。

    採用サイトの制作費用は、規模や作り込みの度合いによって10万円台から300万円以上まで幅があります。ただし採用サイトは公開してからが本番で、募集要項の差し替えや社員インタビューの追加など、更新が続くサイトです。

    この記事では価格帯ごとの相場と内訳に加え、見落とされやすい運用コストと、その抑え方までを整理しました。これから採用サイトの予算を組む採用・人事の担当者を想定しています。

    なお、採用サイトに限らないWebサイト全般の費用感は、種類・依頼先別にまとめた費用記事もあわせてご覧ください。

    採用サイト制作費用の相場は10万円〜300万円以上

    採用サイトの制作費用は、おおむね次の4つの価格帯に分かれます。価格帯は、ページ数やデザインの作り込み、取材・撮影をどこまで行うかで決まります。制作期間は目安で、取材・撮影や社内確認の回数によって前後します。

    価格帯

    制作期間の目安

    内容

    10万〜50万円

    2週間〜1ヶ月

    テンプレートを活用した最小限の構成。ページ数が少なく、写真や原稿は自社で用意する

    50万〜150万円

    1〜2ヶ月

    オリジナルデザインを一部導入。社員紹介や募集要項などの基本ページがそろい、一部の取材・撮影を含む

    150万〜300万円

    2〜4ヶ月

    デザインをオーダーメイドで作り込む。社員インタビューや職場撮影、動画コンテンツの制作まで含むことも

    300万円以上

    4ヶ月以上

    採用ブランディングが主目的。採用戦略の設計から制作・運用まで含む大規模な構成

    同じ採用サイトでも、テンプレートを使うか、取材・撮影を伴うオリジナル制作にするかで費用は数倍変わります。まず自社がどの価格帯を必要としているかを見極めることが、見積もりを読む出発点になります。


    費用を左右する6つの要素

    採用サイトの費用は、次の6つの要素で増減します。見積もりの内訳を読むときは、この6点を確認すると過不足を判断しやすくなります。

    1. ページ数とコンテンツ量:募集職種や社員紹介が増えるほど、デザイン・実装の工数が積み上がります

    2. デザインの水準:テンプレート活用か、ゼロからのオリジナルデザインかで大きく変わります

    3. 取材・撮影・原稿作成の有無:社員インタビューや職場写真をプロに依頼するか、自社でそろえるかで費用が変わります

    4. 機能の複雑さ:エントリーフォーム程度であれば標準機能で収まることが多いですが、応募者管理システムとの連携などが加わると個別の開発が必要になります

    5. 公開後の運用・保守:更新を誰が担うかで、月額の保守費用が発生するかどうかが変わります。制作会社に保守を委託する場合は月額数千円〜数万円程度が目安で、更新代行まで含めるとさらに上がります

    6. 更新頻度の想定:採用サイトは募集状況に合わせて更新が続きます。どのくらいの頻度で更新するかを、初期段階で見積もりに織り込んでおく必要があります

    このうち採用サイトで特に見落とされやすいのが、最後の更新頻度です。費用記事は初期制作費を中心に説明することが一般的ですが、採用サイトは公開後の更新が多く、運用にかかる費用が後から積み上がりやすいという特徴があります。


    依頼先によって費用と性質は変わる

    採用サイトの制作費用は、誰に頼むかでも変わります。依頼先は大きく4つに分かれ、それぞれ費用と得意分野が異なります。

    • 制作会社に依頼する:規模により、おおむね50万〜300万円以上が目安です。ディレクター・デザイナー・エンジニアがチームで対応します。品質は安定しますが、その分費用は高くなる傾向があります

    • フリーランスに依頼する:10万〜50万円前後が中心の価格帯です。費用を抑えやすい一方、対応範囲は個人のスキルに左右されます。採用サイトは社員インタビューや職場撮影などコンテンツ制作を伴うことが多く、これらを依頼に含めると上限に近づきます

    • 採用管理ツールの付属機能を使う:応募者管理システムに付属するサイト作成機能を使う方法です。ツールの月額料金に含まれることが多く、応募導線との連携はしやすい一方、デザインの自由度には制約が残る場合があります

    • 自社で内製する:ノーコードツールなどを使い、社内で制作・更新します。ツールの利用料(月額数千円〜数万円程度)が中心で、外注費はかかりにくい一方、制作にあたる人の工数が必要です

    どの依頼先にも合理性があります。重要なのは、初期制作費だけで比較しないことです。採用サイトは公開後の更新頻度が高くなりやすく、更新のたびに外注すると費用が積み上がります。初期費用と運用費用の両方を見て判断することをおすすめします。

    見落とされやすい、もう一つの費用としての運用コスト

    採用サイトの本当の費用は、初期制作費と運用コストの合計で決まります。ここでいう運用コストとは、公開後の更新にかかる費用のことで、外注費だけでなく、更新作業にかかる社内の手間と時間も含みます。

    採用サイトは、他のサイトに比べて更新の機会が多いという特徴があります。募集職種の追加や削除、募集要項の差し替え、社員インタビューの追加、説明会情報の更新などが、採用活動の周期に合わせて発生します。この一つひとつを外注すると、修正のたびに見積もり・発注・確認のやりとりが必要になり、費用と時間の両方がかかります。

    実際に、東急株式会社の新卒採用サイトでは、些細な修正でも都度外注が必要で、公開までに1〜2ヶ月のリードタイムと改修コストが発生していました。ノーコードツールで内製化したことで、更新にかかる期間は1〜2日へ短縮され、修正ごとの見積もり・決裁・外注費が不要になっています。(東急の導入事例

    公開後の更新を外注し続ける運用では、年間の運用コストが無視できない規模になる場合があります。採用サイトの予算を考えるときは、初期費用の安さだけでなく、公開後に誰がどう更新するのかをあわせて検討する価値があります。Webサイトの維持・管理費の考え方は、維持費の内訳をまとめた記事も参考になります。


    運用コストを抑える3つの考え方

    運用コストを抑える鍵は、更新作業の負担をどう設計するかにあります。考え方は大きく3つあります。

    更新を内製化する

    テキストや写真の差し替えのような日常的な更新を社内で完結できれば、修正ごとの外注費がかからなくなります。トヨタファイナンス株式会社の採用サイトでは、内製で運用できる体制を構築したことで、運用コストを体感で6分の1程度に抑えられたとされています(島津様の体感値で、過去の経験との概算比較によるものです)。あわせて、特定の担当者しか更新できないという属人化の解消にもつながっています。(トヨタファイナンスの導入事例

    外注と内製を使い分ける

    すべてを内製にする必要はありません。デザイン性の高い初期構築は制作会社やパートナーに任せ、公開後の更新だけを社内で担うという分担も有効です。ウェルスナビ株式会社の採用サイトでは、デザインは社内、実装は制作会社という分業をとりつつ、日々の更新は採用チーム自身が行える体制を構築しました。その結果、採用情報を止めずに改善でき、リニューアル後はサイト滞在時間が約2倍、自然流入が約55%増加しています。(ウェルスナビの導入事例

    更新しやすいツールや仕組みを選ぶ

    公開後の更新を社内で回す前提なら、専門知識がなくても更新できる仕組みかどうかが、運用コストを左右します。コードを書かずにWebサイトを制作・公開・運用できるノーコードのプラットフォームは、その選択肢の一つです。たとえばStudioは、エンジニアでない担当者でも更新まで社内で完結しやすいツールです。一方で、応募者管理システムとの連携など一部の機能では追加の工夫が必要になる場合があり、すべての要件を標準機能だけでまかなえるとは限りません。

    自社に合った費用のかけ方を判断する

    採用サイトにいくらかけるべきかは、更新頻度と社内体制から逆算すると判断しやすくなります。最後に、自社に当てはめて考えるための判断軸を整理します。

    • 更新頻度はどのくらいか:募集が通年で続き更新が多いなら、運用コストを抑えられる体制づくりの優先度が上がります。更新が年に数回程度なら、初期制作の品質を優先する判断も合理的です

    • 更新を誰が担うか:社内に更新を担える人がいるかどうかで、内製と外注の向き不向きが変わります。担い手がいないまま内製化を進めると、かえって負担が増える場合があります

    • どこにこだわるか:採用ブランディングとしてデザインや動画にこだわるなら、その部分は専門家に任せ、更新は社内で担うという配分が現実的です

    内製化を急ぐ必要はありません。まずは更新頻度と社内体制を見て、どこを内製しどこを任せるかを検討することが、初期費用と運用コストの両方を抑える出発点になります。採用サイトに必要なコンテンツや構成から考えたい場合は、効果的な採用サイトの作り方もあわせてご覧ください。

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    村上 悠希

    広告代理店・SaaS企業を経て、現在はStudioでマーケティングを管掌。


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